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記憶から木録へ『国破れて‘山河’あり』(紙すき爺さん)

by w-history

大河ドラマ軍師官兵衛<第1~3回>

視聴率低迷

 人気グループV6の岡田准一(33)主演で、鳴り物入りで始まったNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(日曜午後8時)が“開戦前”の期待に反し苦戦中だ。平均視聴率が初回18・9%、第2回16・9%、19日放送の第3回は若干盛り返したものの18・0%にとどまった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。そのワケと打開策は?

 戦国乱世の中、豊臣秀吉の天下統一を支えた希代の天才軍師・黒田官兵衛の生涯を描く物語。ここ数年、不振が続く大河ドラマにあって、黄金期の「独眼竜政宗」「武田信玄」などにあやかれと戦国モノという王道回帰を図った。主演にジャニーズ系では俳優として力量がある売れっ子・岡田を配し、大河人気の巻き返しが期待されていた。岡田主演の映画「永遠の0」が大ヒット中でもあり、相乗効果も期待されたのだが…。

 ドラマに詳しいライターの田幸和歌子氏が、苦戦の理由を挙げる。

 まずベテラン女優、藤村志保(75)による「おどろおどろしいナレーションを嫌う視聴者が多い」という。

 「一部では『昔の大河みたい』という声もあるが、おどろおどろしく、怖さすら感じる昔話のようなナレーションは聞き取りにくい。もともと特徴的なしゃべりが得意でも、痛々しい」

 ネット上には「芝居調で技術は上手い」と肯定的な意見もあるものの、否定的な意見がやはり多い。

 田幸氏はさらに構成にも「登場人物がいきなり多すぎて、話が散漫」とダメ出し。

 「第1話『生き残りの掟』はメーンテーマを絞り込んで、スッキリと1話完結で積み上げていて、熱さが伝わる正統派のドラマになっている。でも2話以降、たくさんの人があちこちでいろんなことをしている。視聴者は集中しづらいのでは」

 配役のギャップを指摘する声もある。黒田官兵衛は謀略にたけた冷酷非情の人として認識されてきた。「岡田さんは、ルックスの良さに加えてさわやか系。でも、官兵衛は結構な悪だくみ参謀だから…」(田幸氏)

 大河ドラマは最近、女性ファンを考えた題材やストーリーが多く、特にネット上で“スイーツ大河”と、やゆされている。田幸氏はその影響もあるという。

 「宮崎あおい主演の『篤姫』が当たり過ぎて以降、いつの間にか女性層狙いになっている。今回も2回目にいきなり恋愛要素をぶっこんでくるあたり、『やっぱりスイーツ?』と少し嫌な予感がした」

 また、前作の「八重の桜」(年間平均視聴率14・6%)、前々作の「平清盛」(同12・0%)と不振が続いた影響や、「地上波の前に放送するBSではだいたい4~5%分の視聴率があるので、この数年はその分、地上波での数字は下がってしまう」(テレビ誌ライター)との指摘もある。

 では“勝機”はあるのか。「永遠の0」でも発揮された岡田の演技力はかねて定評はあるところ。

 「官兵衛の人間的な『悪』の部分、一筋縄でいかないところが徐々に育ち、膨らんでいる様子がうまく描かれてくれば岡田さんの新境地も開拓され、ドラマに厚みが出るだろう」(田幸氏)

 実力派ぞろいのキャストなのは言わずもがな。岡田が“悪”の部分を発揮できるかを含め、やはりNHKの采配次第だ。(夕刊フジ)

<ストーリー>
天正18年小田原。秀吉の22万の大軍が小田原城を包囲して早3ヶ月。この城を落とせば秀吉の天下統一は完成するが、戦況は膠着状態にあった。そんななか1人の武将が堅く閉ざされた城門の前に立つ。城兵たちが威嚇して放つ矢にもたじろがず、男はその場で丸腰になり、城主への面会を申し入れた。「命を粗末になさるな。生きられよ!」
――門がゆっくりと開き、ほどなくして城は明け渡された……。
この男の名は、黒田官兵衛。秀吉の天下取りを二人三脚で支え続けた稀代の軍師である。

官兵衛は、播磨国姫路城主の嫡男として生まれた。官兵衛の父・職隆(もとたか)は播磨有数の豪族・小寺政職(こでら・まさもと)に仕える有能な筆頭家老だったが、その地位は決して安泰ではなかった。黒田家は元は流れ者の牢人で、家伝の目薬を売って財をなした身。古参の重臣たちから常に「外様」扱いを受け、主君・政職からは頼られる一方で警戒もされる。外からは宿敵・赤松家が度々攻め入ってくる。職隆はそのたびに先陣を切り、忠義を示さねばならなかった。「すべては生き残るため」。黒田家は常にぎりぎりの選択を迫られ続けていたのである。

政略結婚の宴席を宿敵・赤松家が急襲し、官兵衛(岡田准一)はおたつ(南沢奈央)を失ってしまう。怒りと絶望のあまり復讐心にかられる官兵衛だったが、祖父・重隆(竜雷太)に「命の使い道を考えろ」と諭される。

官兵衛は22歳で家督を継ぎ、小寺家家老となる。政職も子飼いの官兵衛には信頼が厚く、自分の縁戚に当たる女性・光(てる)をめあわせた。嫡男・松寿丸(のちの黒田長政)も生まれ夫婦円満に過ごす官兵衛と光。だが絶えることのない戦乱の中、官兵衛は多くの人間を失い、いつしか「命の使い道」について考えるようになる。人は生かして使ってこその財産……。

ふさぎこむ息子を見かねた職隆(もとたか・柴田恭兵)は、官兵衛を堺への旅に送り出す。その道中、官兵衛は荒木村重(田中哲司)という牢人に出会い、先進商業都市・堺を案内される。

一方、美濃では信長(江口洋介)が攻めあぐねていた稲葉山城に異変が起きていた。

時はさかのぼり1558(永禄元)年、播磨国。姫路城主の嫡男・万吉(後の黒田官兵衛/若山耀人)は好奇心旺盛な少年だった。父・職隆(もとたか・柴田恭兵)は、主君である小寺政職(まさもと・片岡鶴太郎)の領地を守るため日々奮戦していたが、宿敵である赤松家から裏切りを誘う調略の手が伸び始める。

ある日、万吉は病弱な母・いわ(戸田菜穂)の薬草を摘みに赤松領内に入ってしまう。職隆は万吉を取り戻すため、危険を覚悟で赤松政秀(団時朗)のもとを訪れる。
時を同じくして、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)は、織田信長(江口洋介)と運命の出会いを果たしていた。

元服した官兵衛(岡田准一)は、主君・小寺政職(まさもと・片岡鶴太郎)の近習となり、初陣の時を迎えた。敵の陽動作戦を見抜き勝利した官兵衛に、農民あがりの栗山善助(濱田岳)という青年が突然、仕官を願い出る。
宿敵・赤松家の脅威が去らぬなか、黒田家と同盟国との間に政略結婚の話が持ちあがり、官兵衛の幼なじみ・おたつ(南沢奈央)が花嫁に選ばれる。お互い憎からず思いながら引き裂かれてしまう官兵衛とおたつ。 しかし、万感の思いでおたつを見送った官兵衛のもとに、宿敵・赤松が兵を挙げて室津城に向かったとの知らせが入る。そのころ、室津城ではおたつの婚礼が行われていた。(NHK)

by w-history | 2014-01-18 09:23