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記憶から木録へ『国破れて‘山河’あり』(紙すき爺さん)

by w-history

映画『ザ・コーヴ』

 イルカ愛護の視点から描かれた作品で、世界には捕鯨やイルカ漁が
行われている国や地域があり、これらの国や地域において、共通する地理的条件、
歴史・経済、・化等があるにもかかわらず、ドキュメンタリー映画として、これらのこと
には何1つ触れられていません。

 現在、世界人口のかなりの割合が肉を食していますが、そのためには、
例えば、大切に育てた家畜の命を絶たねばなりません。その際、その命
を奪う行為として、と畜を行います。

 動物のと畜は通常、人目に触れないよう配慮されていますが、映画『ザ・コーヴ』は、
こういった配慮に反してイルカの捕殺現場を隠し撮りし、命が奪われていく所を
センセーショナルに映し出しています。

 そんな隠し撮りを悪びれることもなく、むしろそのテクニックを誇らしげにストーリーに
組み込んでいます。

 さらに、「イルカ肉には2,000ppmの水銀が含まれている。」など実際とはかけ離れた
数値をもって、イルカ肉が汚染されていることを誇張した内容となっています。その他、
「水銀汚染を隠すためにイルカの肉を鯨肉として販売している。」、
「イルカが食肉となってることを人々が知らないのは、マスコミがもみ消している。」、
「捕鯨やイルカ漁をやめないのは、日本の古典的帝国主義にある。」など事実を歪曲
した内容も含まれています。撮影の方法、内容ともに問題のある許し難いものであります。

 太地町のイルカ漁は、これまでも何度となく、海外からやって来る過激な動物愛護団体
のターゲットとなり、漁業の妨害や精神的な攻撃を繰り返し受けてきました。

 国・県の監督のもと、法令規則を守り、昔から受け継がれてきた漁業を営んでいるだけ
であり、何ら批判されるものではありません。

 この映画のように、一方的な価値観や間違った情報で批判することは、長いあいだ
太地町でイルカ漁にたずさわってきた人たちの生活権を脅かし、町の歴史や誇りを
傷つける不当な行為であり、決して許されることではありません。(和歌山県情報館
『イルカ漁等に対する和歌山県の見解』)
by w-history | 2014-02-17 06:24